65、大沼郡新鶴村
荒海を静めた手ぬぐい【立行事稲荷神社】

坂下伊兵衛次という人がいました。この男は大の立行事たっちょうじ稲荷の熱心な信者で、毎日参拝を欠かしません。あるとき京に上ることになり、新しい手ぬぐいを左手にささげ熱心に祈りました。桑名から舟に乗ったところ、突然海が荒れ出し乗客は恐ろしさに震えるばかりでした。伊兵衛次は騒がず、手ぬぐいを荒れ狂う海に投げ入れると、幣束が現れ海はもとのように静かになりました。帰ると伊兵衛次は御礼に金の鈴を納めたそうです。
●参考文献
会津民俗研究会編『会津の伝説』(1973)
●アクセス
JR新鶴駅から車で3分